ガルシアです。
日々のカウンセリングの中で、
時々、良い感情、悪い感情という話になります。
良い感情、悪い感情、
マイナスの感情、プラスの感情、
ポジティブな感情、ネガティブな感情、
感じてもいい感情、感じないほうがいい感情、
こういう分け方が本やセミナーで広まっています。
どこかでそんな知識を身に付けて
「こういう感情は感じないほうが良いですよね？」
「どうすれば感じなくなりますか？」
と言ってくる場合もあれば、
自分では気がついていなくても、
「そういう感情を感じるのは良くないこと」
だと思ってしまっている場合もあります。
いずれにしても、
そもそもそんな分け方を知らなければ、
感情の良し悪しなんて、
ジャッジしていなかったはずです。
もちろん、感情に良いも悪いもありません。
ネガティブな感情もポジティブな感情も、
善悪も正誤もありません。
そこにあるのは、
あなたを快適にする感情か、不快にする感情か、
という違いだけです。
あなたが感じてしまった感情は、
今のあなたがそう感じた。
それだけのことです。
今のあなたの心がそう反応した。
それがあなたの素直な受け止め方だ、
ということです。
あなたにとって快適な感情、
たとえば嬉しいとか楽しいとか、
そういった感情を感じたときには、
良いか悪いかや、
ポジティブかネガティブかを考えません。
「これはポジティブな感情だから感じても良い」
「良い感情を感じていることを自分で認めよう」
なんて考えません。
認めようとか、受け入れようとすら考えません。
無意識のうちに、
その感情を感じたことを自然に受け止め、
感じた感情をジャッジしていない。
そこになんの違和感もない。
わざわざ受け入れようとすらしていない。
その状態が《受け入れている》ということです。
あなたにとって快適な感情を感じた時には、
良し悪しなんてジャッジしていないくせに、
不愉快な感情を感じた時だけ、
悪い感情だ、ネガティブな感情だ、
感じないほうがいいんだ、と決めつけて、
場合によってはそう感じた自分に
ダメ出しをしてしまう。
でも、そう感じた自分自身も認めなきゃ、
そんな自分を受け入れなきゃと思ってしまう。
そもそもそこに矛盾があることにも気づかない。
そんなことを繰り返していても、
いつまでたっても《受け入れている状態》
にはなりません。
あなたが感じている感情は、
あなたの心が素直に反応したものです。
そこには快と不快という違いしかありません。
そして感じることは人間なら当たり前のことです。
そんな人として当たり前の反応を、
《頭》で良いとか悪いとか考えてジャッジし、
認めて受け入れようとしてしまう。
元々ありもしない区別を頭で考えて、
存在しないものを受け入れようとしても、
そんなことができるはずがありません。
これは感情だけに限った話ではなく、
アイデンティティーやセルフイメージ、
自己否定や自己嫌悪、罪悪感、自分責め、
自分自身を受け入れる、自分を好きになる、
などの人生のあらゆる場面で
正誤や良し悪し、善悪という基準で、
あなたが自分をジャッジし続ける限り、
苦しんでしまう原因になってしまいます。
明日に続きます。
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