ガルシアです。
昨日の記事ともリンクする内容ですが、
先日カウンセリングでこんな悩みをいただきました。
「つい目の前のことにイライラしてしまいます」
「思い通りにならないと、
イラっとすることが多いので、
それで損をしているのではないか、
減ればいいのに、と思います」
同じようなことで悩んでいる方も多いと思うので、
そのことについて書いてみました。
この問題は、心の方程式の、
いくつかの重要な原則を含んでいますので、
いつもよりかなり長めになってしまいました。
休日なのでゆっくりと読んでみてください。
昨日の記事はこちら
この方はほかの方と話しているときなどに、
相手がちぐはぐなことを言ってきたり、
言っていることが伝わらなかったり、
まったく察してくれなかったときに、
「つい、イラっとしてしまう」
と言っていました。
「思い通りにならないと、
イラっとしてしまうんです」と。
「思い通りにならなくて・・」
《思い通り》という事は
そこに《思い》つまり
イメージがある、ということです。
目の前の出来事に対して、
自分が事前にイメージしたことと、
実際に起きた現実との間にギャップがあって、
そのギャップに対して、
ストレスを感じているわけです。
ということは、
誰でもそうですが、
思い通りにならなかった時に、
イライラしてしまうのは、
その《起きた状況》に対して
直接イライラしているわけではない、
ということです。
人は目の前で起きた出来事に対して、
直接イライラしているわけではありません。
自分が事前に期待していることと、
実際の相手の反応が違うから、
相手が期待に応えてくれないから
イライラしてしまうのです。
ということは、もしも事前に
こちらになにも期待やイメージが無ければ、
現実とのギャップも生じないので、
イライラすることも無いわけです。
イラっとしたときは、
目の前のことに対して、
イライラしているわけじゃなく、
自分のイメージがあったからこそ、
イライラしているんだ、という自覚を
まずは持つことが最初のステップです。
もちろん、これでイライラしなくなる、
というわけではありませんが、
なぜイライラしてしまうのか。
まずはそのしくみを理解することが、
その後の対処に進むための第一ステップです。
次に、昨日の記事と同じように、
イライラすることにも、
善悪も良し悪しも〇×もありません。
損をするからやめよう、とか、
イライラしないほうが得だから、とか
ましてや怒ってしまったら、
相手と同じステージになってしまうから、とか、
そんな《頭で考えた理屈》なんかで、
イライラしなくなることはありません。
ちなみに、怒ったときや、
相手からバカにされたときなどに、
気持ちを落ち着かせたり、
相手に感情を揺さぶられないための方法として、
「怒ってしまったら、
相手と同じステージになってしまうから」
「そんな人を相手にしても、こちらが損をするだけだから」
という説？をよく聞きますが、
よく考えてみれば、これもまた、
相手を見下している、という点では、
人間関係に上下や良し悪しを持ち込んでいることに、
なんら変わりはありません。
相手のポジションを見下して、
相手よりも優位に立つことで、
自分の優位性を保とうとする、というやり方では、
常に人を上下関係でしか
見れなくなってしまい、
決して根本的な解決にはなりません。
いずれにせよ、そんなやり方では、
イライラすることを防ぐことはできません。
そんな方法でイラっとしなくなるくらいなら、
きっと、とっくにできていたはずです。
ということは、
イライラすることを、
なんらかの対処法で、
直接やめることは出来ない、
ということです。
その瞬間にそう感じてしまったことは、
もう取り返しがつかないのです。
そして、イラっとするたびに、
「またイライラしてしまった」
「こんなことではダメだ」
と自分を裁いてしまいます。
だから、そのこと自体に、
不快や自己嫌悪を感じるのは
人として当たり前のことなのです。
なぜ期待通りの反応が返ってこないのか。
ひと言で言えば、
相手の住む世界が違うからです。
って、身も蓋もありませんが・・・
起きた出来事に対する、
相手の解釈やイメージが違うからです。
起きた出来事に対して、
あなたと同じ解釈ができないからです。
あなたとは知識も知恵も想像力も、
育った環境や職場環境や
物事の理解度も違うからです。
もちろん、だからと言って、
「それじゃ、しかたがないか」と
諦められるようなものでもありません。
人は目の前の出来事に対して、
《イメージしてしまった事》に対して、
感情を持ってしまうからです。
まず、相手に対する対処法としては、
誤解してしまった相手の世界観や解釈を推測し、
「どうすれば期待通りの反応が返ってくるのか」
「どう伝えれば、より正確に伝わるのか」
そのことだけを考えて、
こちらの出方を修正していくことに集中する。
これ以外に、事態を改善し、
得たい結果を得るための方法はありません。
対処法としては、そうなるのですが、
じつはもうひとつ、
それよりももっと大切なことがあります。
それは、その目の前で起きている出来事に対して、
《どう対応している自分なら》
素敵なのか、カッコいいのか、
自分のことを誇らしいと思えるのか、
を考えてみる、ということです。
ここで大切なことは、
良し悪しや善悪で考えた、
聖人君子のような綺麗事の対応ではなく、
あくまでもあなた自身の基準で、
どんな自分なら《あなたの好みなのか》
を考える、ということです。
ですから、もちろん状況によっては、
「ここで怒らない自分は好きじゃない」
ということも起こりうるはずです。
頭で考えた優等生的な模範解答ではなく、
あなたの《心》が素敵だと思えるかどうか。
あなたがそのことにイラっと《したかどうか》は
どうでもいいことなのです。
そのこととは無関係に、
その後のあなた自身の、
《好みの生き方》とは
どんな対応をしている自分なのか、
を考えてみることが大切です。
もちろん、今までそんなことを
考えたことも無ければ、
いきなりは難しいかもしれません。
それでも、少しずつでも、
なんども繰り返し練習を重ねることで、
《好みの自分》の姿が、
徐々にハッキリとしてくるはずです。
その《好みの自分》がハッキリとしてきたとき、
あなたはもう以前のあなたほど、
イラっとしていないことに気がつくはずです。
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