ガルシアです。
「失敗してもいいじゃん」と思う人と、
「失敗したらどうしよう」と思ってしまう人は、
いったいどこが、なにがどう違うのでしょうか。
それはポジティブだからだ、とか
メンタルが強いから、とか、
ネガティブだとかの違いではありません。
失敗しても気にしない人は、
「失敗した」ということを
ポジティブに捉えているわけではありません。
ましてやネガティブに捉えているけど、
気にしていない、というわけでもありません。
「失敗した」という事実を
《ただの出来事》として客観的に捉えているだけです。
失敗した、というのは、
思った通りにならなかった、
うまくいかなかった、ということです。
その結果を《ただの出来事》として捉えているだけです。
そのうえで、
「なぜうまくいかなかったのか」
という原因を分析し、
「次はどうすればうまくいくのか」
という次回の対策を考えているだけなのです。
「失敗したらどうしよう」という人は、
失敗して嫌な目に会うのが嫌な人です。
誰だって失敗したら嫌な思いをする、
誰だって嫌な目に会うのは嫌だ、
と思うかもしれませんが、
失敗した、という【事実】だけを捉え、
分析の材料に使う人は、
失敗したからと言って、
そのたびにすごく嫌な思いを
しているわけではありません。
失敗したときに嫌な思いをする人は、
失敗した、という【事実】に対して、
直接、嫌な思いをしているわけではありません。
失敗してしまった、という事実ではなく、
失敗した自分に対して、
「ダメな自分」というジャッジをして、
そのダメな自分に対して「嫌だなぁ」
と思っているのです。
失敗した自分をジャッジしてしまう人は、
「失敗してはいけない」
「うまくいかなければいけない」
という思い込みを持っています。
うまくいかなければ《いけない》ので、
失敗すると、
失敗した＝ダメだ、
失敗した自分＝ダメな自分、
だと思ってしまいます。
問題の本質は失敗したことそのものではなく、
その【事実】をもたらした自分を、
「ダメだ」とジャッジしてしまっていることです。
よく成功哲学などで、
「失敗は無い、学ぶ経験があるだけだ」とか
「うまくいかない方法を発見したのだ」
などと言われます。
そうやって「ポジティブに考えるためのテクニック」
を身につけようとすると、
心の方程式の理解の、
最初のボタンを掛け間違えてしまいます。
「学ぶ経験ができてよかった」とか
「うまくいかない方法を発見した」とか
心からそう思えるのならいいのですが、
もしもそうじゃないのなら、
そのすり替えは、
ダメだと思っていたことを、
ダメじゃないんだ、と思おうとしているだけです。
「ポジティブでなければいけない」
という思い込みはなにも変わっていません。
そもそもの根本的な問題は、
起きた出来事を良し悪しや正誤で
ジャッジしていることですから、
ダメだ、良くない、と思っていることを、
これでいい、良かった、と変えたところで、
ジャッジしていることになんら変わりはありません。
自分の出した結果を〇か×かで考えてしまう、
その思考パターンはなにも変わっていないのです。
そしてその思考パターンこそが、
「失敗したらどうしよう」
という恐怖を生み出している
根本的な原因なのです。
起きた出来事を次への材料に生かそうとする、
という《ただの作業》を、
「ポジティブな考え方」だと捉え、
それをノウハウでやろうとすることこそが、
そもそも「ポジティブでなければいけない」
と洗脳されてしまっているなによりの証拠です。
「失敗してもいいじゃん」と思う人と、
「失敗したらどうしよう」と思う人の違いは、
自分が出した結果をいちいちジャッジしているのか、
それともそれを【ただの事実】だと捉えているのか、
の違いなのです。
メンタルが強いとか、
ポジティブだとかの違いではないのです。
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